
Chronic Fatigue
「入院して、病気そのものは治った。それなのに、以前のようには戻らない」——ご本人からも、ご家族からも聞く言葉です。
この記事では、当院院長が動画で解説した内容をもとに、疲労と慢性疲労はどう違うのか、そして「病気を治すこと」と「元気を取り戻すこと」がなぜ別の課題なのかをご説明します。効果をお約束する記事ではありません。
結論:疲労と慢性疲労は、別のものです
「疲労は、疲れて、休むと回復する。
慢性疲労は、休んでも疲れが取れない」
忙しい日が1日か2日なら、休めば戻ります。けれども非常に忙しい時期が続いたあとは、土日に休んでも戻らないことがあります。それがひどくなった状態を、慢性疲労と呼んでいます。
「病気は治ったけれど、健康にはなっていない」
肺炎が2週間で治っても、退院までは3か月
院長が挙げているのは、こういう例です。高齢の方が肺炎で入院する。肺炎そのものは2週間ほどで治ります。それでも、退院までに3か月ほどかかる方が少なくありません。
病気は治っている。検査の数値も戻っている。それでも元の生活に戻れる状態ではない——この差が現実にあります。
医療が長く答えを持てずにきた領域
院長は動画のなかで、こう述べています。医療は「病気を治す」ことをずっとやってきた。けれども「その方を元気に、健康に」という部分については、なかなかできずに来た。その理由もわからなかった、と。
そして、この「病気は治ったが元気にならない」状態と、慢性疲労は、実は同じところを見ている——というのが、この動画の中心にある考え方です。
慢性疲労に関わるとされる3つ
院長が挙げているのは次の3つです。いずれも通常の検査の数値には表れにくいものです。
1. 細胞のエネルギーをつくる働き
細胞の中には、古くなった部分を分解して作り直すしくみがあります。これをオートファジーといい、2016年に大隅良典栄誉教授(東京工業大学/現・Science Tokyo)がその仕組みの解明でノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
院長は動画のなかで、細胞の元気さを考えるうえでこの働きが重要だと説明しています。大きな病気をしたあとは、この働きが弱った状態になっていると考えられる、という見方です。
2. 腸内環境と、症状の出ない弱い炎症
肺炎や膝の炎症のような急な炎症は、数値にも画像にも症状にも表れます。しかし症状として表に出ない、弱い炎症が体のなかで続いていることがあります。腸は免疫に関わる細胞が多く集まる場所とされ、腸内環境が乱れるとこの弱い炎症が続きやすくなる、という説明でした。
院長は、食べすぎや暴飲暴食が腸内環境を乱す例として挙げています。また高齢の方の便のにおいが若い方と違うことを、腸内環境の変化を示す身近な例として話しています。
3. 自律神経のバランス
交感神経と副交感神経を合わせて自律神経といいます。交感神経は心臓の動きを速め、血管を縮め、消化管の動きを止めます。院長はこれを「万病のもと」と表現しています。風邪をひいた高齢の方が食事をとれなくなるのは、この働きによるものだという説明でした。
その交感神経を抑える側が副交感神経です。院長は、この副交感神経のはたらきが加齢とともに低下していくため、高まった交感神経を抑えにくくなる、と説明しています。
※ 上記は考え方の整理であり、診断の基準や治療の効果を示すものではありません。
院長が集中治療室でしていたこと
「1日5回、患者さんを笑わせに来なさい」
——集中治療室に勤めていたころ、担当の医師に伝えていた言葉。笑うこと、体を動かすこと、食事——院長が挙げるのは、特別なことではありません。ただ、病気を治す治療とは別に、それが必要だという位置づけで話しています。
日常でできること
- 笑うこと院長は集中治療室に勤めていたころ、担当の医師に「1日5回、患者さんを笑わせに来なさい」と伝えていたと話しています。
- 体を動かすこと病気のあとで難しい方もいますが、できる範囲の運動は勧められています。
- 食べすぎないこと食べすぎ・暴飲暴食は腸内環境を乱す要因として挙げられています。
- ストレスを減らすことストレスは交感神経を高め、腸内環境にも影響すると説明されています。
※ 一般的な生活上の心がけです。持病のある方、治療中の方は必ず主治医にご相談ください。
再生医療はどこに位置づけられるのか
当院が提供しているのは、自家脂肪由来の幹細胞治療と幹細胞培養上清液治療です。投与の方法には点滴・点鼻・吸入があり、いずれも1バイアル55,000円〜(税込・別途 手技料11,000円)です。
ただし幹細胞培養上清液は、医薬品医療機器等法上の承認を受けた医薬品ではありません。国によって有効性・安全性が確認されたものではない、という意味です。
そのため当院は、慢性疲労に対して効果をお約束することはいたしません。睡眠・食事・運動・ストレスの見直しや標準治療と並ぶ選択肢の一つとして、適応があるかどうかから診察でご説明します。標準治療の代わりになるものではなく、現在受けている治療を中断する理由にもなりません。診察の結果、医学的に適応がないと判断した場合には、治療をおすすめしないことがあります。
自由診療に関する重要事項
- 未承認医薬品等である旨本治療で用いる幹細胞培養上清液は、医薬品医療機器等法上の承認を受けた医薬品ではありません。
- 入手経路当院の院内CPC(細胞培養加工施設)において製造した自院製剤を使用しています。医師の個人輸入によるものではありません。
- 国内の承認医薬品等の有無本治療と同一の成分・目的で国内において承認された医薬品はありません。
- 諸外国における安全性等に係る情報諸外国においても、本治療と同一の内容で承認された医薬品はありません。重大な健康被害が報告されている旨の情報は、当院として把握していません。
- 自由診療である旨本治療は自由診療であり、公的医療保険は適用されません。費用は全額自己負担となります。同一日に保険診療と併用することはできません。
- 効果の個人差効果の現れ方には個人差があり、すべての方に同じ結果が生じるものではありません。変化を感じられない場合もあります。
参考にした公的情報
本記事の制度に関する記載は、次の公的情報を参照しています。いずれも外部サイトが開きます。
- Science Tokyo(旧・東京工業大学)ノーベル生理学・医学賞2016 大隅良典栄誉教授オートファジーの仕組みの解明で2016年にノーベル賞を受賞した研究の公式紹介。
- 厚生労働省 健康づくりに関する情報運動・食生活・休養など、生活習慣に関する国の情報。
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド」睡眠と健康についての国の指針。睡眠時間の目安などが示されています。
- 厚生労働省「再生医療について」再生医療等安全性確保法の概要と、国の制度についての公式情報。
よくあるご質問
疲労と慢性疲労は、どう違うのですか?
「病気は治ったのに元気にならない」のはなぜですか?
慢性疲労は検査でわかりますか?
再生医療で慢性疲労は改善しますか?
まず何をすればよいですか?
点鼻と点滴では何が違うのですか?
保険は使えますか?
動画でも解説しています
この記事の内容は、当院院長と培養士が対談形式で解説した動画をもとに構成しています(約16分)。
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「病気は治ったのに戻らない」というご相談も承ります
適応があるかどうかからお答えします。その場でお決めいただく必要はありません。
適応がないと判断した場合は、その旨をお伝えします。
最終確認日:2026-08-13
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療方針を示すものではありません。特定の疾患・症状に対する治療効果を示すものでもありません。
※ 当院の再生医療・幹細胞培養上清液治療はすべて自由診療(保険適用外)です。表示はすべて税込です。
※ 効果には個人差があり、疾患の治癒や症状の改善を保証するものではありません。変化を感じられない場合もあります。
※ 標準治療の代替となるものではありません。現在受けている治療については主治医にご相談ください。
※ 適応・限界・リスクについては、診察および検査結果をふまえて医師が個別に判断します。