
Stem Cells or Conditioned Medium
「幹細胞治療と幹細胞培養上清液、どちらがいいのですか」——初診でいちばん多くいただく質問です。
費用は55,000円と385万円。70倍の開きがあります。ただ、これは「高いほうが良い」という話ではありません。そもそも入れているものが違います。この記事では、その違いを院長の言葉で整理します。
結論:優劣ではなく、入れているものが違います
先に結論をお伝えします。幹細胞治療は「細胞そのもの」を、幹細胞培養上清液は「細胞が出した物質」を投与します。どちらが優れているという比較ではありません。
※参考:厚生労働省「再生医療について」
- 幹細胞治療
- ご自身の脂肪から採取・培養した細胞そのものを投与する
- 幹細胞培養上清液
- 幹細胞が出した物質を集めたもの。細胞は含まない
- 選び方
- 症状・年齢・目的・ご予算をふまえて診察で決めます
※ いずれも自由診療(保険適用外)です。効果の現れ方には個人差があり、結果を保証するものではありません。
上清液とは何を集めたものか
幹細胞を培養すると、細胞はさまざまな物質を培養液のなかに放出します。その上澄みを取り出したものが幹細胞培養上清液です。
院長は動画のなかで、含まれるものを次のように挙げています。
- エクソソーム
- 細胞から放出される小さな袋状の構造物
- サイトカイン
- 細胞どうしの情報伝達に関わる物質
- 成長因子
- 細胞の増殖や分化に関わる物質
- マイクロRNA
- 遺伝子のはたらきの調節に関わる物質
- 抗酸化物質
- 酸化ストレスに関わる物質
これらが炎症をおさえたり、組織の修復に関わったりする可能性が研究されています。ただし、幹細胞培養上清液は医薬品医療機器等法上の承認を受けた医薬品ではありません。国の審査によって有効性・安全性が確認されたものではない、という意味です。
違いは「工場」か「製品」か
院長は、この2つの違いをひとつの比喩で説明しています。
院長は動画のなかで、この違いを工場にたとえて説明しています。上清液は使えばなくなってしまう。幹細胞を入れるということは、その物質を生み出す工場のほうを入れるイメージだ——という説明です。

| 幹細胞治療 | 幹細胞培養上清液 | |
|---|---|---|
| 入れるもの | 細胞そのもの | 細胞が出した物質 |
| 院長の比喩 | 工場を入れる | 工場がつくった製品を入れる |
| 細胞の有無 | 含む(ご自身の細胞) | 含まない |
| 脂肪の採取 | 必要(初回のみ) | 不要 |
| 準備の期間 | 培養に約4〜6週間 | 不要 |
※ この比喩は仕組みの違いを説明するためのもので、効果の大小を示すものではありません。
投与できる方法が違います
入れるものが違うため、届けられる方法も変わります。

| 方法 | 幹細胞治療 | 上清液 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 点滴 | ◯ | ◯ | いずれも来院が必要 |
| 局所投与(関節・脊椎周囲) | ◯ | — | 来院が必要 |
| 点鼻 | — | ◯ | オンライン診療後にお届け可 |
| 吸入(ネブライザー) | — | ◯ | オンライン診療後にお届け可。機器が必要 |
膝や腰など届けたい場所が決まっている場合は幹細胞の局所投与が、自宅で続けたい場合は上清液の点鼻・吸入が選択肢になります。
費用の差は70倍
表示はすべて税込です。自由診療のため公的医療保険は適用されません。
| 項目 | 費用(税込) |
|---|---|
| 初診カウンセリング | 5,500円(オンライン診療も同額) |
| 幹細胞培養上清液(点滴・点鼻・吸入) | 各 55,000円〜(点滴は別途 手技料 11,000円) |
| 幹細胞治療 脂肪採取+細胞培養 | 220,000円(初回のみ) |
| 幹細胞治療 初回ワンクール(点滴2回) | 3,850,000円(初診料を含めた総額 3,855,500円) |
この差は、細胞をつくる工程にかかる費用です。ご自身の脂肪を採取し、院内のCPCで4〜6週間かけて培養し、品質を確認したうえで投与します。上清液にはその工程がありません。
この金額を、いま決めていただく必要はありません。初診(5,500円・税込)では、どちらが向いているかの見立てと、確定した総額を書面でお示しします。その場でお断りいただいて構いませんし、ご説明の前に費用が発生することもありません。オンライン診療でも同額です。
どちらを選ぶかは4つで決めます
院長は動画のなかで、判断の材料を次のように挙げています。
- 1
- どのような症状か
- 2
- 年齢
- 3
- どのような目的で治療を受けたいか
- 4
- 費用
費用も判断材料のひとつとして、はっきり挙げています。「予算があるので上清液で」という選び方を、当院は否定しません。むしろ、金額を伏せたまま話を進めることのほうを避けています。
動画のなかでも、費用を含めて話し合って決めるという進め方が示されています。当院から一方的に決めることはありません。
目安として
あくまで傾向であり、診察で個別に判断します。ご自身がどちらに近いかの見当をつける材料としてご覧ください。
| こういう場合 | まず検討することが多い方法 |
|---|---|
| 膝・腰・肩など届けたい場所が決まっている | 幹細胞治療(局所投与) |
| 通院が難しい/自宅で続けたい | 上清液の点鼻・吸入 |
| 全身の倦怠感など症状が広い | どちらも点滴で検討 |
| まず試してから考えたい | 上清液 |
| 期間と費用をかけて取り組む前提がある | 幹細胞治療 |
まず上清液から、という選び方
実際に多いのが、まず幹細胞培養上清液から始めて、経過を見ながら幹細胞治療を検討するという進め方です。
上清液は脂肪の採取も培養期間も不要なため、初診の当日から始められます。数百万円の判断を最初にする必要がありません。
ただし2つは同じものではありません。上清液で変化がなかったから幹細胞治療でも同じ、とも、その逆とも言えません。この点は初診でご説明したうえで選んでいただきます。
適応がないと判断した場合は、どちらもお受けできないとお伝えします。ご希望があっても行いません。
動画でも解説しています
この記事は、当院院長と培養士が対談形式で解説した動画をもとに構成しています(約3分)。
参考にした公的情報
本記事の制度に関する記載は、次の公的情報を参照しています。いずれも外部サイトが開きます。
- 厚生労働省「再生医療について」再生医療等安全性確保法の概要と、国の制度についての公式情報。
- PMDA(医薬品医療機器総合機構)医薬品の承認審査薬機法上の承認がどのような審査を経るかについての公式情報。
よくあるご質問
幹細胞治療と上清液では、結局どちらが効果が高いのですか?
上清液を続ければ幹細胞治療と同じになりますか?
幹細胞治療と幹細胞培養上清液は併用できますか?
エクソソームだけの治療とは違うのですか?
まず上清液から始めて、あとで幹細胞治療に移れますか?
費用が理由で上清液を選んでもよいのですか?
幹細胞治療も上清液も受けられないと言われることはありますか?
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どちらが向いているか、初診で見立てます
初診は5,500円(税込)。来院でもオンラインでも同額です。
どちらが向いているかの見立てと、確定した総額を書面でお示しします。その場でお決めいただく必要はありません。
「予算はこのくらい」という前提からのご相談で構いません。
ご希望の日時は選択式で、第2希望までお選びいただけます。お申し込みのあとで、その場で治療をお決めいただく必要はありません。
最終確認日:2026-08-17