リスク・副作用
Risks & Safety
ご不安なことは、
先にすべてお伝えします。
再生医療は、体への負担をともなう治療です。脂肪を採取し、細胞を培養し、点滴や注射で戻します。どの工程にも、起こりうることがあります。
よいことだけをお伝えして、あとで驚かせてしまうことのないように、何が起こりうるか、もし起きたらどうすればよいか、どんな方には向かないかをここにまとめました。ご検討の材料としてお使いください。読んでみて気がかりな点があれば、どうぞ遠慮なくお尋ねください。
- 自由診療(保険適用外)
- 未承認医薬品等を含みます
- 医薬品副作用被害救済制度の対象外

多くは一時的な反応です
はじめに全体像をお伝えします。実際に生じることの多くは、数日から2週間ほどで落ち着く一時的な反応です。ただし「多くは」であって、すべての方がそうとは限りません。
- 採取した部位痛み・腫れ・内出血・しこり。多くは数日〜2週間程度で軽快します。
- 点滴・注射をした部位穿刺部の痛み、内出血、血管痛。多くは一時的です。
- 投与後の全身発熱、悪寒、倦怠感、頭痛。多くは一時的ですが、続く場合はご連絡ください。
- 点鼻・吸入鼻腔や喉の刺激感、咳、声のかすれ、口の中の違和感。
工程ごとに起こりうること
お受けになる治療によって、関係する工程が変わります。ご自身に当てはまる行だけご覧いただければ十分です。

| 工程 | 起こりうること | 対応 |
|---|---|---|
| 脂肪採取 | 採取部位の痛み・腫れ・内出血・しこり。まれに感染や創部のトラブル。局所麻酔薬に対するアレルギー反応。 | 傷口は数ミリ程度で当日帰宅できます。多くは数日〜2週間で軽快します。続く場合や熱をともなう場合はご連絡ください。 |
| 点滴投与 | 一時的な発熱・悪寒・倦怠感。血管痛、針刺入部位の内出血。まれにアレルギー反応。 | 投与中はスタッフが様子を確認します。気になる症状はその場でお申し出ください。 |
| 局所投与 (関節・脊椎周囲) | 注射部位の痛み・腫れ・内出血。まれに感染。 | 多くは数日で軽快します。腫れと熱感が強まる場合はご連絡ください。 |
| 点鼻 | 鼻腔内への投与にともなう出血、鼻の違和感。 | 抗凝固薬を服用中の方、鼻の疾患がある方は、診察時に必ずお申し出ください。 |
| 吸入 | 喉や気道の刺激感、咳、声のかすれ。呼吸器症状の悪化。機器の洗浄・乾燥が不十分な場合の細菌繁殖。 | ネブライザーは毎回洗浄し、よく乾燥させてください。息苦しさが強まる場合は中止してください。 |
遠慮なくご連絡ください
頻度は高くありませんが、念のためお伝えしておきます。迷った時点でご連絡いただいて構いません。「これくらいで連絡してよいのだろうか」と気にされる必要はありません。

| 症状 | どうするか |
|---|---|
| 発疹・かゆみ・じんましんが広がる 顔やのどの腫れ、息苦しさ | ただちに使用・投与を中止し、医療機関を受診してください。重いアレルギー反応の可能性があります。夜間・休日は救急外来へ。 |
| 強い息苦しさ・胸痛・喘鳴の悪化 | ただちに中止し、救急外来または呼吸器内科を受診してください。 |
| 高い熱が続く・悪寒がとまらない | 当院へご連絡ください。夜間・休日で連絡がつかない場合は、医療機関を受診してください。 |
| 採取部位・注射部位の腫れと熱感が強まる 赤みが広がる、膿が出る | 感染の可能性があります。当院へご連絡ください。 |
| 一時的とされる症状が2週間を超えて続く | ご連絡ください。経過を確認します。 |
診療時間外に急を要する症状が出た場合は、当院への連絡を待たずに救急外来を受診してください。当院の診療時間は月〜土の10:00〜17:00で、夜間・休日の救急対応は行っていません。受診の際は、当院で受けた治療の内容をお伝えください。
まだわかっていないこと
起こりうることを挙げるだけでは、説明として足りないと考えています。まだわかっていない部分についても、そのままお伝えします。
- 長期的な安全性自家脂肪由来幹細胞を用いる治療は、まだ歴史の長い治療ではありません。数十年単位の長期的な安全性については、十分なデータが蓄積されているとはいえません。
- 効果の予測どなたにどの程度の変化が生じるかを、事前に予測する方法はありません。変化を感じない方もいらっしゃいます。
- 幹細胞培養上清液の位置づけ医薬品医療機器等法上の承認を受けた医薬品ではありません。国の審査によって有効性・安全性が確認されたものではない、という意味です。
- まれな有害事象頻度の低い有害事象は、症例が積み重なってはじめて把握されます。現時点で報告がないことは、起こらないことを意味しません。
体に負担のかかる治療で、リスクがまったくないということはありません。そのうえで、どこまでがわかっていて、どこからがわかっていないのかを共有したいと考えています。気になる点は、診察で何度でもお尋ねください。
お受けできない方・慎重に判断する方
安全にお受けいただくために、診察のうえで治療をお見送りすることがあります。当てはまるかもしれないと感じた方も、まずはご相談ください。お一人ずつ状況をうかがったうえで判断します。

- 活動性のがん・悪性腫瘍がある方治療中・経過観察中の方を含みます。主治医の判断を優先します。
- 重篤な感染症がある方・発熱している方まず感染症の治療が優先されます。
- 妊娠中・授乳中の方、妊娠の可能性がある方安全性が確認されていないため、お受けしていません。
- 自己免疫疾患が活動期にある方主治医とご相談のうえ、慎重に判断します。
- 重度のアレルギー体質の方これまでのアレルギー歴を診察時に詳しくうかがいます。
- 標準治療を中断して本治療のみを希望される方標準治療の代替としてお受けすることはありません。
このほか、抗凝固薬を服用中の方、重い呼吸器疾患で主治医の管理下にある方などは、方法を限定したり、主治医への確認をお願いしたりすることがあります。服用中のお薬は、診察時にすべてお知らせください。
救済制度の対象外です
見落とされやすい点なので、章を分けてお伝えします。
未承認医薬品等を用いた自由診療は、医薬品副作用被害救済制度等の対象外となる場合があります。
この制度は、承認された医薬品を適正に使用したにもかかわらず健康被害が生じた場合に、医療費などが給付される公的な仕組みです。当院で用いる幹細胞培養上清液は承認を受けた医薬品ではないため、この給付を受けられない可能性があります。
保険診療との違いは、費用の負担だけではありません。万一のときの後ろ盾も異なります。ここも含めてご判断いただきたいと考えています。ご不明な点は、初診でおたずねください。
当院がリスクを下げるために行っていること
リスクをゼロにすることはできません。できるのは、少しでも下げる努力を重ねることと、その中身をいつでもご説明できるようにしておくことだと考えています。
| 取り組み | 内容 |
|---|---|
| 投与前の品質確認 | 細胞数・生存率・無菌性・エンドトキシン・マイコプラズマ・形態を確認します。基準を満たさない場合は投与を行いません。 |
| 院内での一貫管理 | 採取から投与までを院内のCPCで行い、搬送の工程を挟みません。工程記録と手順書にもとづいて管理しています。 |
| 自家細胞の使用 | ご自身の細胞を用いるため、他者の細胞に比べて拒絶反応の懸念は小さいと考えられています。ただし採取・投与にともなう合併症の可能性はあります。 |
| 適応の判断 | 既往歴・服薬・検査結果を確認し、適応がないと判断した場合はお断りします。ご希望があっても行いません。 |
| 法令にもとづく届出 | 再生医療等安全性確保法にもとづき、認定再生医療等委員会の審査を経て厚生労働省へ届け出ています。 |
※これらは品質と工程の管理に関する取り組みであり、治療効果を保証するものではありません。
よくあるご質問
脂肪採取は痛いですか。傷は残りますか。
局所麻酔を使用するため、採取中の痛みはほとんどありません。傷口は数ミリ程度で、当日帰宅できます。採取後に軽度の腫れ・内出血・違和感が数日続くことがあります。
点滴のあと熱が出ました。大丈夫でしょうか。
一時的な発熱・悪寒・倦怠感は起こりうる反応です。多くは短期間で軽快します。ただし高い熱が続く場合や悪寒がとまらない場合は、様子を見ずにご連絡ください。
持病があり薬を飲んでいます。受けられますか。
診察で個別に判断します。服用中のお薬はすべてお知らせください。とくに抗凝固薬は、点鼻を含めて方法の選択に関わります。主治医への確認をお願いすることがあります。
がんの治療歴があります。
活動性のがん・悪性腫瘍がある方はお受けしていません。治療を終えて経過観察中の方については、主治医の判断を優先したうえで診察で個別に検討します。
長期的な安全性はわかっているのですか。
数十年単位の長期的な安全性について、十分なデータが蓄積されているとはいえません。「安全です」と言い切れる段階ではない、というのが当院の考えです。この点も含めてご検討いただければと思います。
副作用が出た場合、費用は補償されますか。
未承認医薬品等を用いた自由診療は、医薬品副作用被害救済制度等の対象外となる場合があります。ご検討の前に必ずご確認ください。
診療時間外に症状が出たらどうすればよいですか。
急を要する症状の場合は、当院への連絡を待たずに救急外来を受診してください。当院は夜間・休日の救急対応を行っていません。受診の際は、当院で受けた治療の内容をお伝えください。
自由診療に関する重要事項
- 自由診療本治療は自由診療です。公的医療保険は適用されません。
- 未承認医薬品等であること本治療で用いる幹細胞培養上清液は、医薬品医療機器等法上の承認を受けた医薬品ではありません。国の審査によって有効性・安全性が確認されたものではない、という意味です。
- 入手経路当院の院内CPC(細胞培養加工施設)において製造した自院製剤を使用しています。医師の個人輸入によるものではありません。エンドトキシン検査・マイコプラズマ検査などの品質検査を行ったうえで提供しています。
- 国内の承認医薬品等の有無本治療と同一の成分・目的で国内において承認された医薬品はありません。
- 諸外国における安全性等製剤・入手経路・管理体制により異なるため、診察時に個別にご説明します。重大な副作用情報が確認されていない場合でも、すべてのリスクが否定されるものではありません。
- 救済制度未承認医薬品等を用いた自由診療は、医薬品副作用被害救済制度等の対象外となる場合があります。
- 届出再生医療等提供計画番号:PB3230270・PB32240141/細胞培養加工施設番号(CPC):FC3230067
ご質問だけでも、どうぞ
「持病があるけれど受けられるだろうか」「この薬を飲んでいるが問題ないだろうか」。治療をお申し込みになる前の確認だけでも、ご相談を受けています。お気軽にお声がけください。
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