
Sleep and Aging
「夜中に何度も目が覚める」「朝早くに目が覚めてしまう」。そして、周りからも自分でも「歳だから」と言われてきた。
加齢で睡眠が変わるのは事実です。ただ、年齢で説明がつく変化と、つかない変化があります。後者は検査で確かめられ、治療の対象になることがあります。この記事では、その線引きを整理します。
「歳だから」で片づけた年数を、数えてみてください
眠れなくなって、何年経つでしょうか。
「歳だから仕方ない」。そう言われて、そう思って、そのまま過ごしてこられた方は少なくありません。ご家族から「もう歳なんだから」と言われて、話題にしなくなった方もいらっしゃいます。
加齢で睡眠が変わることは、確かに事実です。ただ、変わり方には「年齢で説明がつくもの」と「つかないもの」があります。後者は、検査で確かめられます。
この記事は、その線引きを整理するために書いています。
加齢で実際に起きていること
年齢とともに、睡眠は次のように変わります。いずれも病気ではありません。
※参考:厚生労働省 Good Sleepガイド 高齢者版(PDF)

| 変化 | 起きていること |
|---|---|
| 深い睡眠が減る | 徐波睡眠(最も深い段階)の割合が減ります。「眠りが浅くなった」と感じる主な理由です。 |
| 途中で目が覚める | 中途覚醒が増え、一度目が覚めると再入眠に時間がかかりやすくなります。 |
| 就寝・起床が早まる | 体内時計が前にずれます。早く眠くなり、早く目が覚めます。 |
| 必要な時間が短くなる | 若い頃と同じだけ眠ろうとして寝床にいる時間が延びると、かえって「眠れない」感覚が強まります。 |
個人差があります。すべての方に同じように起こるものではありません。
ここまでは、年齢で説明がつきます。問題は、この先です。
年齢では説明がつかない5つのサイン
次に当てはまるものがある場合、加齢とは別の原因が隠れている可能性があります。
※参考:厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023(PDF)

睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。日中の強い眠気を伴うことが多く、放置すると高血圧や心疾患のリスクと関連することが知られています。検査で確かめられます。
むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)の可能性があります。夕方から夜にかけて脚に不快感が出るのが特徴で、鉄不足が関わることがあります。
うつ病では、不眠が最初の症状として現れることがあります。早朝に目が覚めてしまう形をとることが知られています。
甲状腺機能の異常が関わっている場合があります。血液検査で確かめられます。
降圧薬・ステロイド・一部の抗うつ薬など、睡眠に影響する薬があります。自己判断で中止せず、処方した医師にご相談ください。
5つとも、検査や診察で確かめられます。「歳だから」で済ませてしまうと、確かめられるはずのものが確かめられないまま残ります。
※参考:厚生労働省「睡眠対策」
いびきについて、ひとこと
5つのうち、最も見過ごされやすいのがいびきです。本人には自覚がなく、指摘されても「昔からだ」で終わってしまうためです。
当院の院長は、帝京大学医学部を卒業後、久留米大学病院の耳鼻咽喉科に在籍していました。いびきと無呼吸は耳鼻咽喉科が扱う領域です。
そのうえで申し上げます。いびきの指摘があるなら、まず睡眠時無呼吸の検査を受けてください。当院ではなく、呼吸器内科か耳鼻咽喉科です。ここは他の何よりも優先されます。
検査は自宅でできる簡易検査から始められます。日中の眠気が強い方、高血圧を指摘されている方は特にご検討ください。
500名の在宅患者を診てきて、思うこと
当院の院長は、グレイスアースクリニックを開院する前、24時間体制の在宅医療専門クリニックを立ち上げ、500名以上の在宅患者さまを継続して担当していました。深夜の急変対応から、長期の経過観察、お看取りまでを担当しています。
在宅医療の現場で、「眠れない」というご相談は日常でした。そしてその多くが、「歳だから」で何年も放置されたものでした。
調べてみると、無呼吸だった方がいます。鉄が不足していた方がいます。薬の組み合わせが原因だった方がいます。いずれも、確かめれば分かるものでした。
ICUでの勤務を経て在宅医療に移った院長が大切にしているのは、「数値ではなく、その人がどう生きたいか」という視点です。眠れないことは、数値には出にくく、しかし生活を確実に削ります。
※ 当院は在宅医療を行っておりません。上記は院長の経歴です。
当院にできること・できないこと
誤解のないよう、はっきりお伝えします。
| 内容 | |
|---|---|
| できないこと | 不眠症の診断/睡眠薬の処方・減薬指導/不眠を対象とした再生医療のご提案 |
| できること | いまの状態から、まず確かめるべきことを整理する/どの診療科へ行けばよいかを具体的にお伝えする/日中のだるさが重なっている場合、その背景についてご相談を承る |
当院は不眠を治療の対象としていません。「再生医療で眠れるようになりますか」というご質問には、そのようにお答えしています。
一方で、眠れないことと日中のだるさが重なっているご相談は少なくありません。だるさの背景を整理することは、当院の役割です。
当院の治療はすべて自由診療(保険適用外)です。効果の現れ方には個人差があり、変化を感じられない場合もあります。
参考にした公的情報
本記事の睡眠に関する記載は、次の公的情報を参照しています。いずれも外部サイトが開きます。
- 厚生労働省「睡眠対策」国の睡眠に関する施策と、各種ガイドがまとめられた公式ページ。
- 健康づくりのための睡眠ガイド2023(PDF)年代別の睡眠のとり方と、生活習慣の考え方が整理されています。
- Good Sleepガイド 高齢者版(PDF)加齢に伴う睡眠の変化について、図でまとめられたリーフレット。
よくあるご質問
年齢を重ねると睡眠時間は短くなるのですか?
何時間眠れば十分ですか?
いびきと睡眠時無呼吸は、どこを受診すればよいですか?
睡眠薬をやめたいのですが相談できますか?
再生医療で不眠は改善しますか?
不眠に伴う日中のだるさだけでも相談できますか?
再生医療の初診で、必ず治療を受けることになりますか?
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初診(5,500円・税込)では、いまの状態でまず確かめるべきことを整理し、当院で対応できるかどうかをその日にお伝えします。
不眠そのものの治療は行っていません。先に受診いただくべき診療科がある場合は、どこへ行けばよいかまで具体的にお伝えします。
日中のだるさが重なっている場合は、その背景についてもご相談いただけます。オンライン診療でも同額です。
ご希望の日時は選択式で、第2希望までお選びいただけます。お申し込みのあとで、その場で治療をお決めいただく必要はありません。
最終確認日:2026-08-18