MCI / Dementia Prevention
記憶・認知機能の低下(MCI)
「もの忘れが増えた」と感じる段階で、まず確かめたいことを整理しています。
Mild Cognitive Impairment
もの忘れが気になり始めた方へ。
まず確かめたいことがあります。
同じことを何度も聞いてしまう。約束を忘れる。家族に指摘されて気になり始めた。「歳のせい」で片づける前に、確かめておいたほうがよいことがあります。
記憶や思考の力の低下には、治療で改善が期待できる原因が隠れていることがあります。まずはそこを確かめてから、と考えています。このページは、その順序を整理したものです。
- 自由診療(保険適用外)
- 効果には個人差があります
- 診断・標準治療の代替ではありません

次の場合は、当院へのご相談ではなく、脳神経内科・もの忘れ外来を受診してください。
歩きにくさ・尿失禁・もの忘れが揃っている(正常圧水頭症の可能性。手術で改善が期待できる病態です)/数週間〜数か月で急速に進んでいる/頭を打ったあとから始まった(慢性硬膜下血腫の可能性)/時間帯によって意識のはっきりさが大きく変動する/手足の麻痺やしびれをともなう。
いずれも、原因を特定すれば対応が変わる状態です。当院は、これらの診断・治療を行う医療機関ではありません。

軽度認知障害(MCI)とは
同年代と比べて記憶や思考の力がやや低下しているものの、日常生活は自立している状態を指します。加齢による物忘れと、日常生活に支障が出る段階との、中間に位置づけられます。

| 加齢による物忘れ | 軽度認知障害(MCI) | |
|---|---|---|
| 忘れ方 | 体験の一部を忘れる(何を食べたか) | 体験そのものを忘れることが増える |
| 自覚 | 忘れている自覚がある | 自覚が薄れることがある |
| 日常生活 | 支障なし | おおむね自立しているが、手間が増える |
| 周囲の気づき | 気づかれにくい | 家族が先に気づくことが多い |
大事な点があります。MCIと評価された方のすべてが、その先へ進むわけではありません。横ばいのまま経過する方も、元の状態に戻る方もいます。とくに次の章にある「治療できる原因」が背景にある場合は、そちらへの対応で変わることがあります。
MCIの診断には専門的な評価が必要です。神経心理検査、血液検査、頭部の画像検査などを組み合わせて判断します。当院は診断を行う医療機関ではありません。もの忘れ外来・脳神経内科・精神科での評価をおすすめしています。
治療できる原因が隠れていることがあります
認知機能の低下には、原因を特定できれば標準治療で改善が期待できるものが含まれます。ここを確認しないまま自由診療に進むのは、順序が違います。

| 原因 | 気づき方 | どこで調べるか |
|---|---|---|
| 正常圧水頭症 | 歩きにくさ・尿失禁・もの忘れの3つが揃う | 脳神経外科・脳神経内科。手術で改善が期待できる病態です |
| 慢性硬膜下血腫 | 頭を打ったあと数週間〜数か月で進む | 脳神経外科。手術で改善が期待できます |
| 甲状腺機能の低下 | 倦怠感・むくみ・寒がりをともなう | 一般内科の血液検査 |
| ビタミンB12・葉酸の不足 | 貧血やしびれをともなうことがある | 一般内科の血液検査 |
| うつ状態 | 意欲や興味の低下が前に出る | 精神科・心療内科 |
| 薬剤の影響 | 睡眠薬・抗不安薬・一部の市販薬など | 処方元にご相談ください |
| 未矯正の難聴 | 聞き返しが増え、会話や外出が減る | 耳鼻咽喉科。補聴器の適合も含めて評価します |
「先に、対応すれば変わるものが隠れていないかを確かめます。そこを飛ばして点鼻をしても、順番が違います。」
グレイスアースクリニック 院長 野口 淳土台は生活習慣への介入
現時点で、認知機能の低下を確実に防ぐ方法は確立していません。そのうえで、複数の要因に同時に働きかけることが国際的に推奨されています。地味ですが、ここがもっとも根拠の積み重なった領域です。

| 取り組みたいこと | なぜ挙げられているか |
|---|---|
| 運動 | 有酸素運動の習慣が関連因子として繰り返し挙げられています。歩行など続けやすいものから。 |
| 社会参加・会話 | 人と会う機会が減ることが関連因子とされています。外出や役割を保つことが挙げられます。 |
| 聴力の確保 | 未矯正の難聴が関連因子として挙げられています。聞こえにくさがあれば耳鼻咽喉科で評価を。 |
| 生活習慣病の管理 | 高血圧・糖尿病・脂質異常症の管理が挙げられています。主治医の治療を続けてください。 |
| 睡眠 | 睡眠時無呼吸があると日中の認知機能に影響します。いびき・日中の眠気があれば評価を。 |
| 禁煙・節酒 | いずれも関連因子として挙げられています。 |
再生医療は、これらの代わりにはなりません。ご相談いただいた場合も、通院中の治療や服薬を減らす・中止するようお伝えすることはありません。
当院で検討される選択肢
専門外来での評価を受け、治療できる原因が確認されたうえで、なおご相談をいただくことがあります。いずれも自由診療で、効果を保証するものではありません。
この症状では、幹細胞治療(自家培養幹細胞の投与)はお受けしていません。ご相談いただけるのは幹細胞培養上清液を用いる方法のみです。高額な幹細胞治療をこの目的でおすすめすることはありません。

| 方法 | 位置づけ | ご負担 |
|---|---|---|
| 幹細胞培養上清液 点鼻 | 鼻から投与する方法です。ご自宅で続けられます。この領域のご相談で最も多く検討されます。 | オンライン診療後にお届け可 |
| 幹細胞培養上清液 吸入 | ネブライザーで吸入します。ご自宅で続けられます。 | 機器のご用意が必要 |
| 幹細胞培養上清液 点滴 | 全身の状態も併せて考えたい場合に検討します。 | 来院が必要 |
どれを選ぶかは、通院の可否、ご本人の負担、ご予算をふまえて診察で決めます。ご希望があっても、適応がないと判断した場合はその旨をお伝えします。
お約束できないこと
- 記憶や認知機能が元に戻ること変化の程度には個人差があり、変化を感じない方もいらっしゃいます。
- 進行を止めること・遅らせること本治療が経過を変えることを示したものではありません。予防効果をうたうものでもありません。
- 認知症の発症を防ぐこと発症を防ぐと説明できる治療ではありません。そのように説明する医療機関があれば、根拠をお尋ねください。
- 診断や原因の特定本治療は原因を突き止めるものではありません。専門外来での評価に代わるものでもありません。
- 他院との比較他の医療機関より優れているという説明は行いません。
この領域は、期待を大きく語ることが容易で、確かめることが難しい分野です。だからこそ当院は、できないことを先にお伝えしています。ご家族が高額な治療を勧められて迷われた場合も、遠慮なくご相談ください。
ご家族の方へ
ご本人より先に、ご家族が気づいて調べ始めることが多い症状です。ご家族だけでのご相談も受けています。
- まず記録をいつ頃から、どんな場面で困っているか。日付とできごとを書き留めておくと、専門外来での評価がぐっと正確になります。
- 受診を嫌がる場合「もの忘れの検査」ではなく「健康診断の延長」として提案する、かかりつけ医から勧めてもらう、といった方法があります。
- 聞こえの確認を聞き返しが増えている場合、認知機能ではなく聴力の問題であることがあります。耳鼻咽喉科での評価が先です。
- ご本人の診察は必要ですご家族からの情報だけで適応を判断することはできません。最終的にはご本人の診察が必要になります。
ご相談から治療までの流れ
- ご相談(無料)LINE・お電話・予約フォームから。いつ頃からか、どんな場面で困っているか、これまでに受けた検査と結果をお聞かせください。ご家族からのご相談も可能です。
- 初診(対面またはオンライン)経過をうかがい、専門外来での評価状況と、治療できる原因の確認状況をうかがいます。未評価の場合は、先にもの忘れ外来・脳神経内科の受診をおすすめします。
- 適応の判断とご説明検討できる方法、期待できること・できないこと、費用を書面でお示しします。この時点でお断りいただいて構いません。
- 治療点鼻・吸入はオンライン診療後にお届けできます。点滴は来院が必要です。
- 経過のご確認ご本人とご家族から様子をうかがい、続けるかどうかを一緒に判断します。続ける前提ではありません。
費用
表示はすべて税込です。自由診療のため公的医療保険は適用されません。確定した金額は、診察で治療計画とあわせて書面でお示しします。
| 項目 | 費用(税込) |
|---|---|
| 初診料 | 5,500円(オンライン診療も同額) |
| 幹細胞培養上清液 点鼻 | 55,000円〜(オンライン診療後お届け可) |
| 幹細胞培養上清液 吸入 | 55,000円〜(オンライン診療後お届け可) |
| 幹細胞培養上清液 点滴 | 55,000円〜(別途 手技料 11,000円) |
この症状では幹細胞治療をお受けしていないため、数百万円規模の費用が発生することはありません。金額にご納得いただけない場合、治療を進める必要はありません。
よくあるご質問
認知症の予防になりますか。
予防になるとは説明していません。発症を防ぐことを示した治療ではありません。現時点で、認知機能の低下を確実に防ぐ方法は確立していません。
MCIと診断されていませんが、相談できますか。
ご相談いただけます。ただし診察のうえで、先にもの忘れ外来・脳神経内科での評価をおすすめする場合があります。治療できる原因が隠れていることがあるためです。
すでに認知症と診断されています。
ご相談は受けていますが、本治療は認知症に対する承認された治療ではありません。現在の通院と処方を続けたうえでの選択肢としてご説明します。主治医とご相談のうえでお越しください。
幹細胞治療のほうが効果が高いのではないですか。
この症状では幹細胞治療をお受けしていません。高い費用に見合う根拠をお示しできないためです。ご相談いただけるのは幹細胞培養上清液を用いる方法のみです。
家族だけで相談できますか。
できます。ご本人の様子や経過をお聞かせください。ただし適応の判断には、最終的にご本人の診察が必要です。
点鼻は自宅で続けられますか。
はい。オンライン診療のうえでお届けできます。使い方は診察時にご説明します。ご高齢の方の場合、ご家族の補助があると確実です。
どのくらい続けるものですか。
期間を決めてから始めるのではなく、一定期間ごとに続けるかどうかを判断していただく形をとっています。続ける前提での説明はしていません。
自由診療に関する重要事項
- 自由診療本治療は自由診療です。公的医療保険は適用されません。
- 未承認医薬品等であること本治療で用いる幹細胞培養上清液は、医薬品医療機器等法上の承認を受けた医薬品ではありません。国の審査によって有効性・安全性が確認されたものではない、という意味です。
- 入手経路当院の院内CPC(細胞培養加工施設)において製造した自院製剤を使用しています。医師の個人輸入によるものではありません。エンドトキシン検査・マイコプラズマ検査などの品質検査を行ったうえで提供しています。
- 国内の承認医薬品等の有無本治療と同一の成分・目的で国内において承認された医薬品はありません。
- 諸外国における安全性等製剤・入手経路・管理体制により異なるため、診察時に個別にご説明します。重大な副作用情報が確認されていない場合でも、すべてのリスクが否定されるものではありません。
- 救済制度未承認医薬品等を用いた自由診療は、医薬品副作用被害救済制度等の対象外となる場合があります。
- 届出再生医療等安全性確保法 届出番号:FC3230067/提供計画:PB3230270・PB32240141
ご家族からのご相談も受けています
「まず何科に行けばよいのか」「この段階で検討していいのか」。その判断からのご相談で構いません。先に専門外来を受診いただくほうがよいと判断した場合は、どちらへ行けばよいかもあわせてお伝えします。
予約フォームから申し込むご希望の日時を選ぶだけ / 通常1〜2営業日以内にご返信します
記憶・認知機能の低下(MCI)について、まずはご相談ください
「自分の症状に再生医療は合うのか」「費用はどのくらいか」——どんな疑問でも構いません。医師が適応・リスク・費用まで誠実にお答えします。
予約フォームから申し込むご希望の日時を選ぶだけ / 通常1〜2営業日以内にご返信します
完全予約制/受付:月〜土 10:00〜17:00(日祝休診)